ISO簡単取得
企業にとって取得すると良いといわれているISO9001ではありますが、取得するとどんなメリットがあるか、どのようなフローで取得するのかをまず確認しましょう。
どれだけの期間がかかりそうなのか、目処をつけないと会社のスタッフの時間を有効活用できません。
1段階
プロジェクトを推進していくチームを作り上げることが重要です。
他の業務と同時進行するにしても、専門的に遂行する部門があった方が情報伝達がしやすいといえます。取得の意志を固めるのは一部の管理者でも良いですが、チームで活動するのが理想的です。情報は事務局に集中させることになります。
チームを作るときのコツとしては、役職と年齢もバラバラにするということです。各部署の代表が集まるという形でも良いでしょう。ISO9001は品質マネジメントに関わるもので、品質管理責任者の責任は重くなるので、適切な人を選ぶと良いでしょう。
2段階
全社員で取り組まなければ、ISO9001の取得は達成することができないので、全員に分かる形で周知を行なう必要があります。共通の責務として認識することは案外難しく、社員同士コミュニケーションをとりながら内容を確認していかなければなりません。品質マネジメントの向上はこういった社員間のやり取りからすでに始まっているのです。
3段階
コンサルティング会社と一緒にISO9001を取得するなら、会社全体に周知した後は会社の代表とコンサルティング会社がヒアリングを行なうことになります。ISO取得の意志を確認し、コンサルティング会社がどこまで踏み込んでサポートを行なうのかを確認します。そしてプロジェクトチームに対してセミナーを開催するのです。チームはISO取得の意味から研修を受け、集中的なコンサルティングも受けることになります。会社全体の説明もコンサルティング会社が行なってくれることがあります。
4段階
研修を受けた後はチームかコンサルティング会社による問題点の洗い出しが行なわれます。ISOは決まった基準を要求してきますので、それを達成するための障害や不足があれば解消しなければなりません。冷静な分析が必要になるので、できればコンサルティング会社に任せるのが妥当です。
5段階
分析した後は品質マニュアルの基準を満たすためにはどうしたら良いのか、そのマニュアルに沿って活動していきます。このマニュアルづくりに意外と時間がかかってきますので、サポートを受けながら独自のマニュアルを作っていかなければなりません。そして社内で現在使っている書類を見直し、必要であれば品質チェックの整合性が保たれるように作り直すことになります。
6段階
実践をしながら規律を守って活動できているかを確かめていくことになりますが、このときマニュアルに無駄があればその都度修正していくことになります。そしてなにより大事なのが、社員全員の中でこの動きが守られているのかどうかです。内部監査をすることによってそれが確認できますので、内部監査のノウハウも適切なメンバーに研修しなければなりません。
6段階やることを列挙していきましたが、これでもまだ半分の段階です。道のりは長いですので、コンサルティング会社とともに一歩ずつ進んでいく必要があるでしょう。また、ISO9001の取得は企業にとって大切な取り組みですが、グローバルにサービスを展開する企業であればGDRPを視野に入れた会社運営の仕組みを構築しておくべきでしょう。GDRPとは一般データ保護規則のことで、ヨーロッパの個人のデータを保護する目的の規則です。ISO9001の取得に向けてコンサルティング会社に依頼するのであれば、GDRPに対する指導も行っている会社にしておくと、今後のリスクが少なくすみます。また、GDRP対策を専門に行っている会社もあるため、必要であれば相談してみるのがいいでしょう。